ソースコ×スパイシーさん!!!
カレーを、
いや、インドを、
いや、南アジアをさらに探求すべく、
昨年の8月より、
インタビュープロジェクト『Diggin’』をスタートさせることになりましたが
色々なお話しを聞きながら、毎回刺激を受けまくりなんですよね!!!!!
レシピサイト、『WIlD SPICE』は
2回に1回は、ガチンコインド料理レシピを紹介していますが、
せっかくなので、
『Diggin’』とリンクさせたら面白いのではないか???と、思い、
今回はDiggin’ ベンガル編で刺激を受けまくった魚料理レシピをドロップ!!!!
はいっ、
東インド、西ベンガル州のベンガル料理より、
ヨーグルトベースのフィッシュカレー、
『ドイ・マーチ』をお届けしたいと思いまーーーす♪♪♪♪
※ドイ=ヨーグルト、マーチ=魚の名前
そして、恒例の作業用BGM。
当初は新たな切り口でHIPHOP作品を選んでいたのですが、
どうも、レシピとしっくりこなかったので、急遽変更!!!!
Diggin’で、町屋のベンガル料理店プージャーのご主人が
ベンガルに興味を持つきっかけになった!!と言っていた、
吟遊詩人、バウルの音楽をたっぷりと紹介してみたいと思います♪♪♪
いや、
スパイシーさんも、インタビューするまで、
ばっ、バウル????
とよくわかっていなかったのですが、
(音楽的嗜好はB-BOYスタンス。インド音楽に興味はありますが精通していません)
インタビュー後、いろいろ調べてみると、
その独特すぎる世界観に一気に引き込まれてしまったんですよね!!!!
参考までにバウルとは??
一体、どういう存在でどういう音楽なのか??
下記URLのサイトから引用です。
http://www.accu.or.jp/masterpiece/04apa_jp.htm
バウルは、バングラデシュとインドの西ベンガルの農村部に暮らす神秘的な吟遊詩人たちです。バウルの活動は19世紀および20世紀初頭にピークを迎えましたが、今またバングラデシュの農村部の人々の間で人気が高まっています。彼らの音楽や生き方は、ベンガル文化に大きな影響を与えましたが、とくにラビンドラナート・タゴール(Rabindranath Tagore)の詩に与えた影響は絶大です。
バウルは、村落の近くに暮らすか、村から村へと放浪します。シンプルな1弦琴のエクターラ(ektara)と、ドゥブキ(dubki)と呼ばれる太鼓を従えた歌を歌うことで生計を立てています。バウルは異端の宗教的伝統を持ちますが、彼らの信仰は、ヒンズー教や仏教、ベンガルのビシュヌ派、イスラム教のスーフィーの影響を受けつつも、それらとはまったく異なるものです。彼らは、いかなる既成宗教やカースト制、特別な神々、寺院・聖域にも属さないと言われています。彼らが大事にするのは、神が棲む所として人体を重要視します。バウルは、音楽や詩だけでなく、こうした既成の慣習からの脱却という点においても称讃を受けています。
バウルの詩、音楽、歌、そして舞踊は、神と人間との関係を見出すことに、そして精神的な解放を獲得することに捧げられています。神に捧げる彼らの歌の歴史は、バウルが初めてベンガル文学に現れた15世紀に遡ることができます。バウルの音楽は、ヒンズーのバクティ(bhakti)運動や、スーフィズムの歌謡形式であるシューフィー(shuphi)の影響を受けた特定の種類の民謡を代表するものです。おもに野外において、聴衆である村人に囲まれて歌われます。歌はまた、導師が弟子にバウルの哲学を教えるための教育媒介としても使われ、歌い手から歌い手へと、口頭で伝承されます。歌の言葉は常に現代化され、それにより現代との関連や現代的な意味合いが与えられます。
バウルの歌と、その演奏のための環境の存続は、おもに、演奏者であるバウルの社会的・経済的状況に左右されます。バウルはこれまでも、どちらかというと非主流なグループでしたが、バングラデシュの農村部の貧困化により、彼らの状況はここ数十年でさらに悪化しています。バウルの詩人にとっての主要な聴衆である村人には、もはやバウルの生計を支える術が残されていないのです。
なんとなく、こんなイメージなのかな??って映像を最初にどうぞ。
Biswanath Das Baul at the River Ajoy
楽しそうに歌っています。
哀愁漂うバスの中でのソロ演奏
さぁ、バウルの音楽で神秘的な気持ちになってきたところでLet’s料理です♪♪
魚選びですが、淡水魚で作ったり、海水魚でも白身魚で美味しく作れるようです。
で、さらに調べ続けていると、
サーモンとドイマーチの相性がかなり良いということが判明!!!!
※外国産(トラウト)サーモンとはニジマスを海水で養殖したもの。
手に入りやすいしリーズナブルなので、
今回はサーモンを使ったサーモン・ドイマーチを作っていきたいと思います。
【材料(4~5人前】】
サーモン 400g(切り身を半分にカット)
濃厚ヨーグルト 半カップ(作り方はのちほど出てきます)
玉ねぎ 中1/2個(スライス)
ニンニク 2片(すりおろす)※1片は5gで計算
ショウガ 同量をすりおろす
青唐辛子 3本(縦に切れ目を入れる)
砂糖 小さじ1
水 オニオンペースト用1/4カップ、仕上げ用1/2カップ
マスタードオイル 大さじ5~6
ターメリック 小さじ1/2
レッドペッパー 小さじ1/2
手作りガラムマサラ 小さじ1/2(作れない方は市販品で)
塩 小さじ2/3~1弱(あとは微調整)
~手作りガラムマサラの分量(これで小さじ1強作れます)~
カルダモン 7個
クローブ 4個
シナモン(カシア)2・5センチ片
料理自体はシンプルなものの、それなりに下準備が必要になって来ます。
ちょっと面倒ですが、作業自体は難しくないですYO♪♪
ベンガルの吟遊詩人たち、バウルの音楽をBGMにお送りしている今回のWILD SPICE。
レコーディング音源を聞きながらゆっくり作業していきましょう。
Bengali Baul Songs(Lalon geeti)
まず、ヨーグルト。
日本のヨーグルトはサッパリしているので、水分を抜き濃厚ヨーグルトに仕上げます。
作り方はいたって簡単!!!!
写真のようにドリップコーヒー用のフィルターにヨーグルトを乗せ3時間待つだけ。
1カップ弱のヨーグルトが3時間でだいたい半カップになりまーーす。
続いて玉ねぎ。
アメ玉だけでも十分美味しいですが、
滑らかでコクのあるグレービーを作るために
面倒ですが、ローストオニオンペーストを作っちゃいます!!!!!¥
まずは玉ねぎを15分ほど炒めてアメ色玉ねぎを作ります。
あとは1/4カップの水を加えて、ミキサーかフードプロセッサーで
ウィーンと回すだけですぐ完成です。
3つ目の下準備がガラムマサラです。
市販品でも良いのですが、本格的なドイマーチを作るためにも
ベンガルスタイルのガラムマサラを作ってみましょう!!!!
(構成はけっこうシンプルです。)
カルダモン7個、クローブ4個、シナモン(カシア)2・5センチ片を
鍋orフライパンで中火で1~2分ほど乾煎りし、いったん取り出し冷まします。
あとはミルサーやミル機能のあるフードプロセッサーでウィーンと回せばOKです!!!
※これくらい少ない分量だと写真のようにカルダモンの殻が少し形が残ってしまいますが、気にしなくても大丈夫ですね。
※スパイシーさんがスパイスのミルを行う際は通販でおなじみマジックブレットを使っています。先ほどのオニオンペースト作りもできたり、とにかく万能。インド料理作りに向いていると思います。インド人の友達もマジックブレットを愛用しています!!
さぁ、ここまで来たらあとは作るだけ!!!!!
バウルの歌を聴きながら、マイペースで楽しみながら作っていきましょう。
ここではコンサート映像を。
12 Sadhan Das Boiragya O Sompradai Baul FolkSong Bardhaman Utsav 2011
New best baul song by Kajol Deowan 2014
まずは、濃厚ヨーグルト、オニオンペーストの半分、ニンニク&ショウガのすりおろし、
ガラムマサラをボウルに入れて混ぜ合わせていきます。
次はサーモンを軽く焼きます。
マスタードオイルを使う場合は油から煙が軽く出るくらいまで一度強火で加熱し、
その後、油がクールダウンしてから調理を始めましょう。
※Diggin’でのインタビューにもありましたが、マスタードオイルは最初に加熱してから使うオイルなのです。
煮崩れを防ぐためのコーティングのようなカンジです。
片面、30秒程度でOKですね!!!
全ての魚の表面を焼いたら、魚を焼いた油を使い調理していきます。
最初にオニオンペーストの残り半分を入れ、軽くなじませたら
ターメリック、レッドペッパーを入れ、30秒ほど中火で加熱しまーーす。
そこに先ほど作った濃厚ヨーグルト、オニオンペースト、ニンニク&ショウガ、
ガラムマサラを混ぜ合わせたものを入れていきます。
分離しないように、3回くらいに分け、
その都度なじませながら入れていくと上手に仕上がりますYO♪♪♪
全て入れ終えたあと、1/2カップの水を入れて3分ほど煮込み、
ここで塩を入れ味を調えます。
(魚を入れた後だと、魚が崩れやすくなってしまうので)
このあと魚が入るので、この段階では少しだけ濃いめに仕上げた方が
最終的にまとまって仕上がります。
グレービーの味が調ったら、青唐辛子、
両面を焼いたサーモンを入れ、
フタをして、中火~弱火で5分煮込むと
とっても美味しいサーモンドイマーチの完成でーーーーーす!!!!!!!
ここまでの流れでわかったと思いますが、使うスパイスはかなり控えめ。
ナッツや生クリームも使っていないのに、
濃厚ヨーグルト、ローストオニオン、ニンニク&ショウガのコクに
魚の旨味が合わさるだけで、
濃厚かつパンチのあるグレービーに仕上がるからビックリなんですよね!!!!!
サーモンの風味がグレービーとの相性抜群で、
ふんわりとしたサーモンの身にヨーグルトグレービーを絡めて食べると、
これが、めちゃめちゃ美味!!!!!!!!!!!!!!
南インドの魚料理とも、北インドの魚料理とも違う
新鮮な美味しさが楽しめるので、
特にフィッシュカレー好きには、ぜひこの喜びを味わってもらいたいですね♪♪♪♪
さて、今回はベンガルの魚料理、ドイマーチの作り方とともに
ベンガルの吟遊詩人、バウルの世界も楽しんでもらっていますが、
美味しいサーモンドイマーチを食べながら、
さらにバウルに迫ってみましょう!!!!!
女性のバウルもいるのです。
Parvathy Baul - ’Mon Jodi Tui / Going Beyond Gender’
インストロメンタルのバウル。まずは笛。
Hrid Majhare Rakhbo | Instrumental | - Baul Song
続いて弦楽器。
Instrumental Baul Song by Sunil 1
こんなのもありました!現代音楽との融合。
Krishno ft. Baul Shafi Mondol - DJ Rahat
上記の曲でコラボしていたBaul Shafi Mondol氏の通常のパフォーマンス
a song of Lalon and performed by Baul Shafi Mondol - Helay Helay Din Boye Yay
ヒップホップとの融合!!(少しですが)
Baul & Hip Hop together in Bangladesh
さらに神秘的なバウルの世界を覗くべく最後はドキュメント映像をどうぞ!!
ショートドキュメンタリー映像
Sounds of India: Bauls of Bengal (Short Documentary)
シメは貴重な昔の映像が広がるドキュメントフィルムで!!!
http://www.baularchive.com/films
今まで深く向き合ったことがなかったベンガルエリアでしたが
料理といい、音楽といい、
他のエリアにはないディープな世界が広がっていて、
なんだか、
知れば知るほどワクワクしてきますね!!!!!!!!
東インド西ベンガル州。
今回のレシピ&選曲まとめを通じ、
いつか行ってみたいなぁ!!!と強く思ったスパイシーさんなのでした!!!!
スパイシ~~~~~♪♪♪♪
☆カレーによく合う旨辛調味料『ソースコ』もよろしくね!!!